平和ボケ 2012 4 8

 私は、2012年4月1日に、
「SLCM(潜水艦発射巡航ミサイル)」という文章を書きました。
 これを読んで、
「イスラエルは、物騒な国だ」と思った人は、
はっきり言って、「平和ボケ」しています。
 イスラエル対イランの関係は、日本にも当てはまります。
この関係は、日本対北朝鮮と同じ構図となります。
 イランが核弾頭ミサイルを持てば、イスラエルは終わりです。
同じく、北朝鮮が核弾頭ミサイルを持てば、日本は終わりです。
 イスラエルから見れば、自分たちと同じ運命なのに、
「どうして、日本人は、能天気なのか」と思っているでしょう。
 これに対して、こう思う人がいるでしょう。
「日本には、ミサイル防衛システムがある」
これでも、及第点でしょう。
 弾道ミサイルが、1発や2発ならば、
ミサイル防衛システムで対応できるでしょうが、
そんな上品な戦い方をするでしょうか。
10発、20発同時に発射されたら、対応できないでしょう。
さらに、誰も想像がつかなかった、想定外の場所から発射も考えられます。
 ミサイル防衛システムは、技術力を誇示するには有効でも、
軍事的には、疑問符がつくかもしれません。
 最も実用的で、結果的に安上がりな対応策は、
相手国が弾道ミサイルを開発したら、
自分の国も弾道ミサイルを開発することです。
少なくとも巡航ミサイルは開発すべきでしょう。

SLCM 2012 4 1

書名 ニューズウィーク日本版 2012 4 4

 今日は、風雲急を告げる中東情勢を取り上げましょう。
まずは、引用から始めましょう。
「中東核戦争、今そこにある危機」
 (イスラエルの地中貫通爆弾バンカーバスターを使った)
空爆により地下施設を完全に破壊できないとしても、
(この問題を)放置するよりはましだと、
イスラエルが(空爆を)考える可能性はないのか。
 (イスラエルが)核ミサイルを潜水艦から発射して、
地下施設のある山ごと吹き飛ばそうとする可能性はないのか。
 イラン攻撃をめぐる議論では、
イスラエルの潜水艦の存在が、ほとんど無視されている。
 イラン中部フォルドウの山中にあるウラン濃縮施設を攻撃するなら、
潜水艦から核弾頭付き巡航ミサイルを発射する方が、
ずっと効率がいい。
 しかも報道によれば、
イスラエルは核巡航ミサイルを既に保有している。
 イスラエルは、ドルフィン級潜水艦を少なくとも3隻保有し、
そのすべてが核巡航ミサイルを発射する機能を備えていると言われる。
 さらに、ドイツでは、
イスラエルが購入予定の最新鋭潜水艦2隻(あるいは3隻)が建造中で、
いずれも長距離弾道ミサイルを装備できるという。
 「(確証はないものの)イスラエルが、
核弾頭装着可能な巡航ミサイルを潜水艦から発射し、
約1500キロ先の標的に命中させる実験を行ったとの報道がある」と、
情報筋は指摘する。
 「(イスラエルの港湾都市)ハイファから、
イランの国境までは、約1000キロだ」
(以上、引用)
 日本では、イスラエルによるイラン攻撃の可能性としては、
F15戦闘機などによる空爆の可能性ばかり報道しますが、
なぜか、イスラエルの潜水艦による巡航ミサイル(SLCM)の可能性は報道していません。
 軍事的な効率を考えれば、
戦闘機による空爆よりも、潜水艦による巡航ミサイルの方がよいと判断するでしょう。
しかも、核弾頭付き巡航ミサイルになる可能性があります。
 ここで多くの日本人が思うのは、
「核兵器は、もはや使えない兵器になったのではないか」ということです。
 しかしながら、そういう考え方は、世界標準ではありません。
確かに、大陸間弾道ミサイル(ICBM)は「使えない核兵器」となりましたが、
戦術核兵器や戦域核兵器は、依然として「使える兵器」です。
(戦術核兵器は、通常兵器の延長線上での使用を想定した兵器と言われています)
 さて、アメリカは、どう考えるか。
これは、このサイトでも書きましたが、
イランに核武装を認めると、
サウジアラビアにもトルコにもエジプトにも核武装を認めることになるでしょう。
つまり、中東諸国が次々と核保有国になってしまいます。
 さて、もうひとつ引用しましょう。
「イランを統治する宗教指導者の中の有力な一派は、
イスラム教シーア派の終末論的な教えを信じていると言われる。
 その教えによれば、
世界が大惨事に見舞われて初めて、
『隠されたイマーム(指導者)』が再臨し世界を救うという。
 つまり、イランの一部指導者は、
たとえ国民全体が命を失うことになったとしても、
核戦争を望む可能性があるのだ」










































































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